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新・遠野物語-夢の意味-

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イザナギ神社-羽黒山-

この神社の鳥居を入る。
鬱蒼とした森の中でもう消えそうに残る踏み跡らしきものを探しながら進む。
いつか森の中に道は消えて,けものの踏み跡すらなくなった。
仕方なく自分が来た踏み跡を辿って戻る。
そうか。お社がないんだ。
ということはここらがすべて,この森がすべて神なんだ。
私は深々と空気を吸った。この空気の中にも神が居る。

ある神社の起こりについて講演をしたときに夢を見た。
神社の祭神を確かめようと穴を掘っている。
「あっ,(祭神が)二柱ある。」
それを発見したときに後ろから女の人達の声がそろって聞こえた。
「ずっと探していたのよ。見つかって良かった。」
そして目が覚めた。しかしスサノウノミコト以外のもう一つの祭神はなんだったのか。分からないままだ。

しばらくしてまた夢を見た。
小さな蛇が出てきた。
そして目が覚めた。
「蛇王権現だったのだ」私は納得した。
境内にもう捨てられたようにあるあの名前も読めない石祠は「蛇王権現」を祀ったものだったのだ。

かつて明恵上人は夢日記を付け,夢を大切にしていた。神仏の啓示があるからだ。
愚かで偏った人間の思考よりも大切なものが夢からもたらされると信じていた。ばらばらで脈絡もないはずの夢の破片がやがてつながりを持つようになる。そんなことを知らされた出来事だった。


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新・遠野物語-水ニ花サク-

栗駒の星 110-2shadowraise-gs
この「新・遠野物語」シリーズは,もう今は誰も記憶していない,古き日本の源像を探り,映像で再現しようとするものです。

すべての罪穢れを一瞬で払い,成仏の道に入る灌頂の儀式では,聖なる水と香炉がまず置かれます。その「聖水を汲む」場所は,「明星来下の地」「明星の影を写す地」であり,龍神が水を吐く時刻「丑の終わり寅の始めの一点(午前三時ちょうど)」に汲むと言われます。水が生まれる時は「水ニ花開クガゴトシ。故ニ水ニ花サクトハ云ウナリ」と言われます。「水ニ花サク」という表現は実にロマンチックな表現ですが,水が湧く場所では水が盛り上がり波紋を立てていますが,そんな様子を例えて「水ニ花サク」と言っていると思います。そして聖水を汲む時間帯は,明けの明星(金星)が午前三時にすでに上がり,その明星が美しい水に映り影を落とす場所でなくてはいけないということになります。
この写真はその条件を満たしていますが,前夜も熊が現われた場所です。


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新・遠野物語-渡し場-

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渡し場-大舟渡(おおふなど)-

長沼のここは「大舟渡(おおふなど)」と江戸時代より言われてきた。舟を降り,坂を上がると「入(いり)」という地名,そしてすぐ薬師堂のある「堂田(どうでん)」になる。薬師堂の莊田があるからだ。地名をこう考えると仏も神も人も水際から上がってきたということになる。
水は大切。しかし大雨,洪水,川の氾濫と,育ってきた稲が全滅させられたのも水。旱害になれば命を懸けて雨乞いもした。まるで手を付けられない暴れん坊のようだ。そうして治水の歴史が始まる。

しかし,そんな水を渡る舟は道のない地形では実に効果的な交通手段だった。何せ重いものも簡単に運ぶことができた。
由緒ある薬師堂は今はない。明治三十七年に乞食が泊った折に火の不始末で御堂は全焼したという。本尊も脇侍もすべて焼けてなくなった。再興する機会もなかった。薬師堂は町から離れたとても辺鄙な場所にあった。そこに何千人もお参りしたという記録がある。どうやってお参りに来たのか。簡単だ。舟に乗ってお参りに来たのだ。祭日は四月八日,春先のどこか暖かいぬくもりのある花祭りの日に人々は春が来た喜びの笑みを浮かべて,なめるような穏やかな水面を舟に乗って進んで来た。湖面には渡しの十八番の歌も風に乗って流れただろう。対岸には賑やかなお祭りの旗が見えていた。


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新・遠野物語-村祭り-

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村祭りに月昇る 8/15撮影

これはこの神社の講中の古老から聞いたお話です。
この神社の講中の家で息子が戦争に行くことになった。
いよいよ息子が北海道から戦地に赴くという時,父や母が北海道まで行って息子を見送るお金がなかった。
すると神社では,その父と母のためにすぐに北海道までの旅費を出してあげた。
「いい話ですね」私は胸が詰まった。
そして続けて聞いた「その息子さんは?」
古老は黙って首を横に振って言った。
「戦死したよ。でもお父さん,お母さんは息子の最後の姿を見送ってあげられた。神様のお陰だと本当に喜んでいたよ。」



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「写真をささえるもの」お話会のお知らせ

秋の兆し
秋の兆し

山を歩いていると緑に秋の兆しを感じるようになった。葉は緑は緑なのだがどこか尖った乾燥した色に感じる。そして葉の輪郭がより鮮明になっように感じる。秋は何よりも朝晩の空気で感じるがまず草木の葉の変化に現われていくらしい。


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阿弥陀如来来迎図 その二

来週土曜日夜7時「くんぺる」で私のお話会を開きます。
「私の写真をささえるもの」と大体出来上がった「新田石碑データベース」の話をしたいと思っています。どちらかと言えば今回は「私の写真をささえるもの」に重点を置いて写真について初めて語ります。もしよろしかったらいらして下さい。お待ちしています。申し込み・連絡・お問い合わせは伊豆沼農産「くんぺる」(0220-28-2986)にお願いします。
「写真をささえるもの」お話会
日時 令和元年10月5日(土)夜7時
場所 伊豆沼農産「くんぺる」
今回はどちらかと言うと写真関係の話ですが,もし石碑関係に興味のある方は続けて来年1月23日(木)の新田公民館講座で「新田の石碑データベースから見えてきたもの」というタイトルでお話をします。そちらの方もよろしくお願いします。


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