fc2ブログ

がらんとした春の空

DSC_9696-7gs.jpg
春を告げる天の川 今朝2月28日 長沼

ハクチョウ達の鳴き交わすあの声が眩しい春の空の奥に消えてしまった
ただがらんとした空にははぐれた一羽のマガンの不安そうな声が聞こえてくる
春はさみしい
みんないなくなってしまう
毎年のこと,春は別れと知っている
しかしいなくなってから初めて強く別れの哀しさを感じる
もっと声を掛けてあげればよかった
もっと見てあげれよかった
もっと話をしたかった
叶わなかったことばかりをいつもこのように並べている
去っていった鳥たちと秋にまた会う時には
私も少し成長していたい

ただできることは手をふること
北へ帰っていく彼等に大きく手をふること
ちぎれるばかりに手をふること
見えなくなっても手をふること
それがあなたと私の希望

スポンサーサイト



どこかに春が

DSC_5569-7s.jpg
北へ帰るハクチョウたち

今日は写真だけということで・・・。
立春からもう十日以上経ちました
あなたはどんなところで春を感じますか
私は夜の底が静かになったことで春を感じます
ここ伊豆沼,長沼では昼夜を問わず始終ハクチョウや雁やカモの鳴き声に満ちています
ところが北帰行が始まり出すと夜の奥の声がなくなります。一転して夜が静かになるのです
今までは夜の底にあった闇に鳥たちの声があって,しっかりとした距離で世界の片隅を感じていられました
ところが闇の奥にあった鳴き声がなくなると,まるで夜の底が音でも測ることができなくなり,まるで有機体がうごめくような底なしのように感じられるのです。

DSC_7485-7s.jpg
舞い降りる

DSC_4368-7trs.jpg
キツネも出てくる 夜よく鳴いている

DSC_7731-7s.jpg
カモが増えた

DSC_3514-7gs.jpg
枝先に懸かる光が増した


結氷した伊豆沼を飛立つマガンの知恵を感じながら

栗駒山を背に
栗駒山をバックに 内沼

昨日は春の気配を感じるような暖かさだった
ハクチョウが次々と数百羽にも達するほど南から北に向かって飛んで行った
結氷してから南下していたハクチョウ達が昨日の暖かさで戻ってきたのだろう
彼等の鳴き交わす声は少しヘイズ(靄)がかかった眩しい青空で柔らかく温かく響く
家の軒先に来る鳥たちもいつもより幾分か明るく囀り,飛び交っている
見晴らしの利く林の木々の枝先に留まる光が大きく感じられる
金曜日にまた雪が降ると言うが,季節は進んでいる

DSC_2511-7s.jpg
長沼

昨年より厳冬期には長沼にマガンが多くなるだろうと話したが,その通りで数千から万くらいのマガン長沼をねぐらとするようになっている。県の1月の飛来調査の確定値を待っているが,なかなか出てこない。長沼も調査地点に入っていると思うが,結果はどう出るのか興味深い。水面が凍結する厳冬期に,マガンがどのように分散化を図るのか。これは知っておくといいだろう。

DSC_3017-7s.jpg
朝の光 長沼

さて,人がマガンや野鳥の生育環境を整えながら,多様性を保持した農業や生活を営むには,法的な整備も急がれることだろう。ラムサール条約,特別鳥獣保護区,そして生物多様性条約と次々と条約は締結されて,網が二重にも三重にも掛けられていくが,これらの条約同士の関係性や補完性などが実際に伊豆沼,内沼や蕪栗沼にどういう影響を及ぼすのだろうか。そして人にはどのような制限が新たに加えられるのだろうかと不安になる。というのも,地元ではお盆に盆棚にあげられていた蓮の花も葉も伊豆沼では採ることはできないし,ちょっと見たところでも釣り人ひとりいない。ましてや最近まで見られた昆虫採集の親子もここ数年見なくなった。生きたままリリースしたとしても昆虫採集も保全上禁止されている。ボートやカヤックももちろん駄目だし,ヤゴを採ってもいけない。地元の人達はそのようにラムサール条約や生物多様性条約を厳然たる「人間の介入禁止」と受け取っている。そのくせいつの間にか沼で工事が行われたりしている。誰が何のためにしているのだろうか。立て札もなく,説明板も設置されていない。沼に10㍍というところに住んでいる人でさえ知らされず,突然沼の環境が変わろうとする。広報誌にすら伊豆沼や内沼の事業やその経過,結果などは一行もないのです。周辺住民を置き去りにした沼の再生事業とは何なのでしょうか。分かりません。地域みんなで伊豆沼に関わりをもって再生していこうという視点はないのでしょうか。そして法整備だけが進んで行くのです。

DSC_1086-7s.jpg
牧草地に休む

伊豆沼,内沼,蕪栗沼長沼等の広大な登米・大崎耕土湿地は「鳥に選ばれた地域」であることは確かです。しかし,これらの土地は地域住民や農民が営々と何百年も悪水と戦いながら,適切に管理してきた結果として,人にとってもサンクチュアリー(聖域)なのです。周辺地域の理解無く沼の動植物だけ再生させて,保全することは難しいことです。私には,沼というある局所だけ自然の遷移を拒否し続けることは無理ではないかとも感じさせます。点ではなく面で解決する視点が必要だと思っています。


宮城県渡り鳥調査 過去最高

DSC_3246-7s.jpg
今朝1月13日の伊豆沼の日の出 どこか春を感じさせる空気でした

ニュースで言っていましたが,1月12日の渡り鳥調査でマガンの数など過去最高になっているそうです
下の速報値を見て下さい

ガンカモ調査結果
宮城県発表 ガンカモ類調査 1月12日実施 宮城県HPから

伊豆沼・内沼8万5000羽,蕪栗沼がなんと18万弱と出ていました

DSC_1459-7gs.jpg
内沼

圧倒的な自然の迫力をご覧下さい
余裕をもって日の出前にいらしてください

風強い伊豆沼-氷の造形-

DSC_9130-7strs.jpg
風強い伊豆沼-氷の造形- 14日撮影

今年のお正は3日から風が強い日が続きました
どれくらいの風かと最大瞬間風速を調べてみたら
1/3 14.6㍍
1/4 15.6㍍
1/5 18.9㍍
とありました。
お隣のハウスの屋根のビニールが吹き飛ばされたようで,風が収った時に家族総出でビニルハウスを直していました。

伊豆沼を通りかかりますと,シャリシャリと乾いた音で岸に氷が打ち寄せられています
そして次々と氷の破片が積み寄せられていました。風のつくった珍しい氷の造形です

DSC_9088-7gss.jpg
風強い伊豆沼-氷の造形2-

DSC_9130-7s.jpg
風強い伊豆沼-氷の造形3-

DSC_9400-7s.jpg
風強い伊豆沼-氷の造形4- 15日撮影 

朝早く沈もうとするの光を受けた氷が青く輝いていました
こんな伊豆沼の表情もまたいいですね