2022/02/14
マガンという鳥2

春の光 今朝2月14日 内沼
穏やかに晴れた空を南から次々とハクチョウ達の群れが伊豆沼に集まり出しました
どうやら渡り鳥たちも北帰行の準備段階に入ったようです
今シーズンは最も寒い時期が12月から1月中旬までに前倒し的に訪れました。今までの印象では節分・立春時期に寒気の底がやってきていましたが,段々と前倒し的になり,1月下旬になり今年は更に早くなったという感じです。ここで今までの年ごとで最も低い気温,最低気温を記録したベストテンをみてみましょう。観測地点は伊豆沼のある築館です。データは1976年以降から今年までです。
第1位 -18.3℃ (2012/2/3)
第2位 -17.0℃ (2018/1/27)
第3位 -16.5℃ (2021/1/3)
第4位 -15.9℃ (1980/2/17)
第5位 -15.6℃ (2004/1/24)
第6位 -15.3℃ (1991/2/20)
第7位 -15.2℃ (2021/1/9)
第8位 -14.9℃ (2020/12/21)
第9位 -14.7℃ (1990/1/27)
第10位 -14.6℃ (1981/1/14)
こう見ると昨シーズン(2020~2021)は歴代3位に入るほど寒いシーズンだったと分かります。だから長沼で御神渡りが久し振りに見られたんですね。月を追っていくと1月が6回,2月が4回です。2020年12月もあってやっぱり寒の底も前倒しになっているなと感じますね。
さて今日はマガンについて,特に舞い降りる時の独特のマガンの様子を見ていきましょう。

舞い降りるマガン
マガンが舞い降りる時の姿勢は少し滑稽に見えるところもあります。特に下りる時には羽をばたつかせ,首をぐっと下に突きだし身体のバランスを取る姿はちょっとあやういなとも感じます。

舞い降りるマガンたち
今度はファミリー全員で舞い降りる姿をみてみましょう。
ここで気付かれたと思いますが,どれが親でどれが子どもかということです。腹にはっきりと黒い斑模様があるのが親,成鳥です。一方腹が白くなっているのが昨年生まれた子どもでしょう。また成鳥,幼鳥の区別は顔では嘴の根元を取り巻く白い毛があるのが成鳥で,嘴の根元を取り巻くの白い毛があまりはっきりしていないのが幼鳥です。田んぼに並んだ姿や飛んでいる姿を見ると意外に大きさが違っていることが分かります。親より大きな子どももいるようで個体差が大きいのかなと感じたりもします。


左 成鳥 嘴の根元を取り巻く白い毛,腹に黒の斑模様 右 幼鳥 嘴の根元を取り巻く白い毛が少ない,腹に黒の斑模様なし
見比べてみると分かりやすいかなと思いました。嘴の根元の白い毛,腹の模様です。違いが分かりますか。

舞い降りるときの独特の姿勢
もうそろそろ北帰行が一気に進むでしょう。
しかしこれは北の積雪状況にも依るようです。以前には北帰行で帰ったのに寒波襲来でまた伊豆沼に戻ってきた年もありました。
まだゆっくりと雁たちに会っていない方はもうお別れまでもう少しです。会いに来てください。

「いないいないばあ」に見える

舞い落ちる羽
