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天の川をうまく撮りたい6

星34 02323s
春先の天の川

4月に入ると,もう夜の9時過ぎにはベガが昇ってくる。
桜が咲き始める季節になるとなぜか写真のように空がほの明るいような気がしてくる。
桜の色が空を染めるのだろうか。

壮大なコンチェルトを奏でながら
天の川は夜の明るい海から
フクロウの鳴く高い梢から
身を横たえるようにして姿を現わしてくる。

ああ世の中がかすかにだけ見えることは何と幸せなことなのか
そして沈黙によって創られた壮大な伽藍は無数の夜光虫の
囁きのように明滅している。
この宇宙の通奏低音に乗って共振しよう



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天の川をうまく撮りたい5

地震2日前震源地の天の川-2ggs栗駒山から昇る天の川

物音ひとつしない静かな夜です。

ベガが暗闇の底からゆっくりと昇り始める。
すると何か人間の聴力では聞き取れない轟音が辺りに満ち始める。
何百という弦楽器が一斉に響き合っている。
これからデネブが顔を出すまで一時間ほど
南ではアンタレスが明るく輝く
そして天の川がするすると昇ってくる
弦楽器の重低音はやがて壮大な交響曲となる。

闇夜は今ほんのりとした銀河の明るさに満ちている。


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天の川をうまく撮りたい4

天の川328 0092gs
春の天の川 ニコンD7000 トキナ-12mmF4 269秒 ケンコースカイメモ

まず写真を見て分かるように周縁部のが流れています。これは恥ずかしながら極軸の調整がよくないからです。
この写真は過去に載せたものですが,練習を兼ねて再レタッチをして以前の写真と比べてみました。おおよそは似ているものの以前の「さあ見てくれ」というような少し押し気味の仕上げより少しシックになっています。レタッチの仕方も時と共に自分の中で変化していると感じます。
天の川全体の写真の場合は,暗部の細かさを出すために画像を白飛び寸前の所まで追いやり,次に明るさをかなり下げます。ぎりぎりまでの明るさで止めてコントラストを調整します。この辺りは全体のバランス中心の直感的な操作になりがちです。ですから後で等倍で見た時に銀河中心部のM8やM20が飛んでしまっていることに気付くこともあります。一方銀河中心部をきれいに出したい場合はM8やM20を白飛びさせてはいけませんから明るさの基準が細かい雲になります。
こう考えると天の川全体を入れた写真の場合と銀河中心部の写真の場合ではレタッチの処理の基準が正反対なんだなと今書いてて気付きました。
次に何と言ってもいい場所を探すことが一番です。特に地上を入れて撮る場合は町の光が命取りになります。
この写真はすり鉢状の地形の一番底の箇所から撮っています。なかなか本当に条件がよい場所というのはないものです。昼間ロケハンに行ってここはいい場所だと思い,夜行くと強い光源の外灯などがあったりしてがっかりします。一度などはいい場所だと思って撮っていたら墓場のど真ん中だったという笑えないこともありました。


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天の川をうまく撮りたい3

DSC_4971-3gs.jpg
鳥の声が聞こえない伊豆沼 今日2時過ぎ

この頃やっと「と写真の部屋」という題名にふさわしい夜の写真が続いています。しかし癖が抜けないんです。すぐISO感度を上げて短時間ですまそうとする癖。後で画面のざらつきにがっかりして合成したりノイズ処理したりしますがやっぱり手軽に撮ったものはいけないんですね。毎回これを繰り返しています。
次にコントラストを上げて何とか天の川を浮き上がらせようとする小技。領域指定したり,サークルポイントを設けて局所的にコントラストを上げたりと涙ぐましいだけでやっぱり小技でしかないんです。小技でしかなく基をしっかりと撮ればいいものを・・・。


DSC_1498-2s.jpg
伊豆沼のさそり座 やはり今日撮影


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天の川をうまく撮りたい2

DSC_6318-2gs.jpg
10月の夜空

もう星景を撮って十年余りになります。しかし星空だけに集中して撮ってはいませんので回数としてはまだまだ少ないです。確かにいろんな季節のいろんな星空を見上げてきましたが,ふとこんなことを考えます。撮りたいだけで撮ってきたのでは・・・。星空はもっとも撮りがいのある被写体だということは自分の中で決まっています。そしてまた最も抒情性の高い世界で,極めて上質な詩の世界を見せてくれると感じています。もっといい星景写真を撮りたい。



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