木を植えるということ

栗駒1月最後 256-2s
雪の中のブナ

子どもの時だった。
山を歩くのは怖かったが,その色に導かれるままに辿り着いた。
導かれたその色は白い山桜の幼木だった。
その小さな桜の木をわたしは夢中で掘り起こした。
そして家の空き地に植えた。
どうしてそんな気持ちになったのだろう。

しかし,桜の木は育たなかった。
わたしはその悔いを持ったまま大きくなった。
あんなにきれいな花だったのに・・・。
わたしはどうして枯らしてしまったのだろう。

ときどき,ふと考える。
木を植えるということは子どものわたしにとって何だったのだろう。

栗駒212 079s
吹雪やまずブナ黙る


「お母、おらさ杉苗七百本、買って呉ろ。」
 虔十のおっかさんはきらきらの三本鍬を動かすのをやめてじっと虔十の顔を見て云いました。
「杉苗七百ど、どごさ植ぇらぃ。」
「家のうしろの野原さ。」
宮澤賢治の「虔十公園林」です。
虔十はどうして木の苗を植える気になったのでしょう。宮澤賢治は,虔十のことをどう書いているのでしょう。
 風がどうと吹いてぶなの葉がチラチラ光るときなどは虔十はもううれしくてうれしくてひとりでに笑えて仕方ないのを、無理やり大きく口をあき、はあはあ息だけついてごまかしながらいつまでもいつまでもそのぶなの木を見上げて立っているのでした。
林の中を歩くことが嬉しくて嬉しくてたまらないのです。葉が風に揺れることも,その葉がこすれ合って立てる音も,落葉した葉の色も,カサカサと立てる音も,たまらなく好きなのです。
無条件に好きでたまらないこと。木々の全てがそのままで大好きなのです。

ブナの力2

虔十をそんな気持ちにさせているものは何でしょう。
物心も付いていないわたしがなぜ子供心に山桜の木を近くに植えようとしたのでしょう。
ただ好きになるということがどうして木と関わって出てくるのでしょう。

ブナの林

虔十のつくった貧相な杉林は子ども達の遊び場となり,多くの子どもに安らぎを与え続けました。
鉄道が通っても,チフスで死んだ虔十の形見だからと言って,家族は林を守り続けました。林の回りはすべて町の景色に変わっていきました。

さて賢治はこの話にどんな落ち着きをもたらそうとしたのでしょうか。
子どもの頃,虔十の林で遊んで育ったアメリカ帰りの大学の博士になった若者がこう言うのです。
その虔十という人は少し足りないと私らは思っていたのです。いつでもはあはあ笑っている人でした。毎日丁度この辺に立って私らの遊ぶのを見ていたのです。この杉もみんなその人が植えたのだそうです。ああ全くたれがかしこくたれが賢くないかはわかりません。ただどこまでも十力の作用は不思議です。ここはもういつまでも子供たちの美しい公園地です。どうでしょう。ここに虔十公園林と名をつけていつまでもこの通り保存するようにしては。」
この言葉の中の「ああ全くたれがかしこくたれが賢くないかはわかりません。ただどこまでも十力の作用は不思議です。」

人はすぐ役に立つか,立たないかで決めます。
しかし,虔十の木を植えたことはなんの役にも立たないことだと言われ続けました。そして20年も経ちました。そして林で遊んで育った人たちは大切なものが何かが分かったのでした。



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雪の朝

雪の朝 018-2s
雪の朝


白い朝に心なごみました



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11月のさんぽ道

霧深き日曜 232-2gs
いつものさんぽ道は霧の中

この世を再読み込みしたいという気持ちにかられる。
しかし再読み込みした世界はもっと厳しいとも感じる。

霧深き日曜 064-2s
霧の中のマガンの飛び立ち

詩で再読み込みをしたら詩から見える世界が読み込まれる
文学で再読み込みしたら文学から見える世界が読み込まれる

霧深き日曜 218-2gs
霧の林

カテゴリー別に読み込んだ世界はどうなっているのか
誰も見たことはない

霧深き日曜 239-2s
米を作らなくなった田んぼ

どんなことを確かに読み取ればいいんだろう。
述べたこと?
語ったという事実?
ただしゃべるという事実?
方法や内容や形式はあまりに入り乱れている。

霧深き日曜 270-2s
最後に鉄道写真

終わらせるために引用してみる。
「すべての言葉はそれ自体として罪があり,したがってかならず罰せられるし,罰せられなければならない。」
言葉は間接的すぎると言いたいのだろうか?


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9月のさんぽ道

さんぽ道 154-2s
イソシギ  内沼

このイソシギは羽にある白い模様からして成鳥なのでしょうか。教えて下さい。

さんぽ道も 9月に入りました。
昼間は,季節の底にある暑さが身体にこたえますが,夜の涼しい空気に眠りやすさを感じるようになりました。7日は白露です。

9月になりますとまず伊豆沼で話題に上がるのは「ガンはいつ渡ってくるか」ということです。

伊豆沼に渡ってきたマガンの初見日
昨年2015年は9月19日
2014年は9月13日朝6時確認

2013年.9月22日     
2012年9月20日
2011年9月22日
2010年9月23日
2009年9月17日
2008年9月21日
2007年9月20日
2006年9月21日
2005年9月22日
2004年9月   15日

11年間を平均すると19.63で20日を切ったということになります。

そして今年2016年は・・・?

私も何回か初見に挑戦しましたが,難しいものです。というのも残留組のマガンがよく鳴くし,飛んだりもしますから勘違いしてしまうのです。


さんぽ道 193-2s
イソシギ

しかしこの5・6年伊豆沼で昆虫採集をしている子どもや家族を殆ど見なくなりましたね。
子どもが行くところはショッピングセンターやゲームセンター,家でゲームになってしまったんだなあとさみしく思います。自然の中で何かを見つけたりする楽しみを知ってほしいとも感じます。数年前カラタチの枝に着いたアゲハの幼虫を子どもに見せましたが,間近で見ても枝とアゲハの幼虫が識別できないのです。近くの友達が「ほら」と指差して初めて分かってびっくりして後ずさりするのです。その子は生まれて初めてアゲハの幼虫とは何かを認識したのでした。

さんぽ道 002-2s
いつものさんぽ道

自然を荒らしてはいけない,生き物は大切にしなさい,そんなルールばかりが横行して近寄ることが面倒になっています。自然と関わりながら関わり方のルールを学ぶはずなのに関わってもいないのにルールだけは守れでは誰もこわがって近寄らなくなると思います。
例えば珍鳥が伊豆沼に現われたとします。たちまち珍鳥のニュースは広がって行きます。たくさんの人が訪れます。田んぼが荒らされたと苦情を言う農家の人,場所取りで見る人同士で諍いが起きることもあるでしょう。挙げ句の果てにはパトカーまで来てしまうこともあるかもしれません。ここで大切なことはやはり相手のことを考えた行動でしょう。相手とは珍鳥でもあり,隣で双眼鏡を覗いている人に対してでもです。その場に居合わせて不快を感じたら「やはりああいうことはしたくないな」と人は学習するものです。
マガンが水面にいるのに車のライトをビームにしてマガンを確かめることはどうでしょうか。相手のことをよく考えたら,人は自分のやっていることを客観的に考えられるものです。

私のブログのホタルの個体の写真を見て下さい。ホタルの撮影で,どうしても個体を撮る場合,私は接写用のリングストロボを使うことがあります。正直なところ心にやましさを感じることがあります。しかしある程度の光を当てないと観察できないこともあるのです。自然の生き物にストロボを使ってはいけないと知っていますが,使うこともあるのです。リングストロボは予め弱い赤系のライトが点いています。その弱い光で出来るだけ早くピント合せを行います。ホタルにストレスがかからないようにすぐ目にピントを合わせて,撮影します。ホタルを観察するのに,真っ暗な中で明かりは使うな,ただ見るだけだと言われても,より深い観察や調査はできないでしょう。チョウやトンボをつかまえてみて初めてより確かな観察ができるのに,子どもには「かわいそうだからだめだ」とは言えないし,遠くから見るだけで相手のことをすべて理解せよとも言えません。

このあたりは観察自体が相手に近づくことから始まるので動物の場合はゼロストレスで済ませられることはないのです。観察自体がリスキーな部分からスタートするのです。できるだけ相手には最小限のストレスをかけるだけで観察しましょうということです。こちらが配慮してあげることが前提となります。それは人の世界のマナーと同じ事でしょう。



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さんぽ道-定点観察からの景色-

さんぽ道伊豆沼 007s
さんぽ道霧の朝7/10

久し振りで行ったさんぽ道
いつもの視点で写真を撮ります
それぞれの季節の色が通り過ぎていきます。

冷えた春の朝 226-2s
さんぽ道サクラ咲く4/26

雪の朝 078-2s
さんぽ道に雪

さんぽ道 359-2gs
1/9いつものさんぽ道-雪降る-

12月最後の日曜 785-2gs
年の暮れのさんぽ道 12/27

ニック 169-2s
6/28のさんぽ道

日曜の晴れた朝 091-2s
いつものさんぽ道 3/17

日曜朝さんぽ道 538-2s
さんぽ道の今 2/17



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