FC2ブログ

デジャウ゛ ワイラー『コレクター』

下弦の夜      デジャヴ この道を通った

 幼少の頃,こんな夜に,この道を歩いた気がする。幼い頃だから,一人で夜に歩くはずはない。父と一緒だったのだろうか。誰かが近くにいたような気がする。写真を撮ると,ここに居た記憶があると感じることがある。自然とそんな場所に人間は引き寄せられているのかもしれない。とすると,写真は無意識の中に沈み込んだ自分の記憶の情景を再現する行為なのかもしれない。まさに写真は,夢をつくり続けるということになる。

 今日の映画
 W・ワイラー『コレクター』
 チョウが好きな人だったらどこかで見た映画だろう。私もチョウに凝ったことがある。チョウが飛ぶだけで胸が高まる。飛び方で何の仲間のチョウか,わかるようになる。捕まえたオオムラサキなど手のひらの中で動くと,その力強さに気が遠くなるのである。既に渋澤龍彦が『スクリーンの夢魔』の中でこの映画を取り上げている。しかし,わたしにはその文はなじまなかった。主人公のフレディというチョウのコレクターは,美しいものが好きなのである。映画の中でチョウのコレクションのガラスに誘拐されたミランダの顔が映るシーンがある。実に美しい。