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春色の・・・『象鯨図屏風』

春水の色春色の水 春色の波
春の匂い春色の香り
春の夕暮れ春色の夕暮れ-岩手県東山町-

今日の本
『動的平衡』福岡伸一
『象と鯨図屏風』伊藤若冲
『エレファントム』ライアル・ワトソン


 2008年に北陸のとある旧家で見つかった屏風は「伊藤若冲」の絵であることがわかった。『象と鯨図屏風』と名付けられたその屏風は,縦159?,横354?と非常に大きなもので,鑑定した人が言うには,若冲の1749年頃の作品と判定されたそうだ。

鯨図
六曲一双の左「鯨図」
象図
六曲一双の右「象の図」

 でも不思議なのは,どうして象と鯨という組み合わせなのだろうと思いませんか。象と鯨の組み合わせには何か意味があるのでしょうか。そんな素朴な疑問がそのままになっている折,ある読書日記のブログでこの象と鯨の組み合わせがライアル・ワトソンの本でも取り上げられていることを知り,それを書いた福岡伸一の『動的平衡』を買って読んでみました。すると最後の章にライアル・ワトソンの『エレファントム』に象と鯨の劇的な出会いがあるということがわかりました。福岡伸一が『エレファントム』から引用している部分だけ読んでも「ああ,いい話だ」と思わせるものがあります。

 1990年,南アフリカで生き残った最後の一頭の象「大母」が行方不明になりました。大母はどこへ行ったのか,ライアル・ワトソンには心当たりがありました。森を抜けた海が広がる絶壁の上。かつて大母をそこで見たことがあったのです。大母はじっと海を見つめていました。すると海の上にシロナガスクジラの噴水が立ち昇ったのです。空気を震わせながら,象の大母と鯨は話をしていたのです。一人残された陸の王者である孤独な象が,海の王者のシロナガスクジラと話をするという場面は,「ああ,いい話だ」と思います。

 しかし,1749年の若冲と1990年のライアル・ワトソンが象と鯨という奇異な組み合わせで一致したのは,偶然なのでしょうか。250年も前に,若冲は象と鯨がコミュニケーションを交わすという事実を知っていたのでしょうか。やはり不思議です。

動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか
(2009/02/17)
福岡 伸一

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エレファントム 象はなぜ遠い記憶を語るのかエレファントム 象はなぜ遠い記憶を語るのか
(2009/06/25)
ライアル・ワトソン

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