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栗駒山-世界谷地のニッコウキスゲ-

世界谷地 260s
木道わき

昨日の6/28に見頃だという栗駒山世界谷地のニッコウキスゲを見に行った。終わりかけかなと思った。例年並の花付きだと書いてあったが少し少なめと思った。
しかし,一年ぶりに出会うニッコウキスゲはやっぱりきれいで嬉しく思った。あいにくの梅雨空が広がっての雨だったが第2湿原のさらに奥の大地森コース,湯浜コース分岐の十字路までゆっくりと歩いてブナの林を満喫してきた。駐車場には大型バスまでいたが,皆ブナ林までは足を延ばさず第1湿原のニッコウキスゲだけを見て帰って行ったようだ。登道では誰にも会わなかった。

世界谷地 195-2s
雨に濡れた木道に寄り添って咲く

ニッコウキスゲのピークも5-7日ぐらい早かったのかもしれない。例年だと7/1辺りがピークかなと思った。
このニッコウキスゲは一日に一つの花ずつ咲いていく。だから蕾の数と萎れた花を数えるとその株は今日は花が開き始めて何日目かがわかる。

世界谷地7.1 151-2
花の咲く順序

ちなみに一昨年の花の様子を見てみましょう。
世界谷地7.1 098-2s
2012.7.1の世界谷地

さて豊作だった年のニッコウキスゲは本当に見事ですが,栗駒の写真を撮り続けている佐藤貢さんに依れば平成17年2005年はニッコウキスゲの当たり年だったようで本当に隙間なくみっしりと咲き誇っていました。
そこで平成17年という年はどんな天気だったか前年の平成16年の花が終わった辺りから調べてみました。
すると結実する時期の平成16年の夏秋は例年に比べ日照時間がきわめて多く,降水量も多いということが分かりました。このことが直接影響しているなどとは言えませんが何か豊作になる条件はあるのでしょう。専門家に聞いてみないと分かりません。

世界谷地 073s
2014.6/28

以前平地に咲くニッコウキスゲも世界谷地に咲くニッコウキスゲも同じだよと理科の先生に教えてもらったことがありました。へえーっと感心して聞いていましたが,おかげでニッコウキスゲのことを少し調べようとするきっかけになりました。

大体誰でも知っていることですが,ニッコウキスゲは種でも増えるし株でも増えます。霧ヶ峰のニッコウキスゲを観察したものを読むとこんなことが書いてありました。
霧ヶ峰のニッコウキスゲの繁殖の仕方を標高別に三カ所取って観察しました。すると標高が高いところのニッコウキスゲは結果率が高く,有性生殖による増え方が進み,標高の低いところでは無性生殖が進むというのです。つまり気象条件の厳しい標高の高いところでは種をつけてその種でニッコウキスゲが大きくなり,逆に少し気象条件の厳しくない標高の低いところでは株で増える無性生殖が進むというのです。

おもしろいことです。どんな条件が重なったときに植物自身は切り替えをおこなうのでしょうか。それは簡単には言えることではないでしょう。
世界谷地 097s
種がついたニッコウキスゲ

栗駒山では雪解けの乾燥地にまずショウジョウバカマが咲きます。近年特に多く見られるようになりました。
このショウジョウバカマも種で増える。株でふえる。おまけに葉っぱの先が地面についてそこから根と芽が出てくる(栄養繁殖体と言うんだそうです)という3種類で増えるしたたかさを持っています。これと同じようにニッコウキスゲも環境因に合わせて種か株かを切り替えているのでしょう。

それでは世界谷地のニッコウキスゲはどちらなのでしょうか。種でしょうか,株でしょうか。どちらを優先しているのでしょうか。調べた人がいるかも知れません。

世界谷地 410s
世界谷地 392s
世界谷地 145s
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世界谷地 368s
世界谷地 364s
世界谷地 332s
世界谷地の花々
上からウラジロヨウラク,キンコウカ,トキソウ,特に目立ったサワラン,これは?,ツクバネソウ
ミツガシワおわり,ワタスゲおわり
一気に花リンドウ,サワギキョウ,キンコウカ,ウツボグサ等の秋の花が大きくなっていました。今年の夏は短いのかなあ。
そうそう登道ではギンリョウソウがいっぱい。そしてあと少しでホトトギスが一斉に咲くようですよ。

もう10年以上も前にこの世界谷地の第一湿原の奥にもうひとつ湿原があることを地図で知りました。そして営林署の許可を得て行ってみました。もちろん道もありません。下の写真を見て下さい。第一湿原の左に横100m程の湿原が見えると思います。そこに行ってどんな植物があるか見てみたのです。

世界谷地01
世界谷地第一湿原の航空写真
しかし特別に珍しい植物はありませんでした。第一湿原と以前つながっていたのでしよう。かえって帰りに方向感覚を見失い散々に迷ってやっと日没前に戻れたという苦い思い出があります。しかし栗駒山の湿原の多さは歩きの魅力の一つに数えられるでしょう。未知の湿原探し歩きという魅力です。

世界谷地 256s
群生で咲く

雨の山歩きもまたいいものです。


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後ろ姿

世界谷地 500s
後ろ姿

栗駒山の世界谷地にニッコウキスゲを見に行きました。

雨のブナ林を歩いていると二人連れの寄り添って咲くギンリョウソウの後ろ姿を見ました。
すると何気なく二人の会話が耳に入ってきました。
男の声はどこか鶴田浩二の声に似ていました。

男「すまねえ。こんな日陰者の俺と一緒になってくれて・・・。」
女「何言ってんのさあ。私はこれはこれでいいんだから。」
男「俺も地道に堅気な商売してりゃ,こんなことにはならなかったんだが・・・。今はまともにお天道さんの顔さえ拝めねえ 身 になっちまった。」
女「そんなことお言いでないよ。私はこんなウェットな暮らしも好きなんだから。」
男「んー。」

というこんな会話が二人の連れだったギンリョウソウの夫婦から聞こえてきたのでした。

葉っぱをたたく雨の音がまた遠くからやってきました。


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ホタル一匹の劇場

晴れてホタル 221-2s
ホタル 一匹の劇場

今まではホタルの多さを見てもらうような写真でしたが,それらは40-50枚を合成してつくっていました。
でも一匹のホタルでもその存在感を十分に表すことができます。
むしろ夜が更けてどうしたものか寝場所に急ぐたった一匹のホタルが高く昇った天の川に吸い込まれていくように直線的に飛んでいく姿に胸がしめつけられる感動もおぼえます。

天の川に帰るホタル
天の川に帰るホタル(2009/7/1)

この写真はこのブログを立ち上げた日に載せた写真ですが,たった一匹のホタルでした。
ホタルの時期の最後,それも多く飛ぶ時間帯からはるかに離れて真夜中に飛んでいたホタルです。
メスでしょう。産卵場所を探して飛んでいたのかもしれません。

天の川ホタル
天の川ホタル

ホタルの飛ぶ下にカメラをセットして画面一杯に天の川を入れた写真です。
私はもう田んぼの畦(あぜ)の草の中に寝ているのです。過去画像です。

さそり座を通過
さそり座を通過する

多分これもメスでしょう
殆どオスがいなくなったホタルの時期の最後の方です。夜中に一匹だけ飛んでいたホタルです。
わたしは一枚を大体30秒で撮ります。その一枚の画像の中にホタルの光跡が長く写し込まれるということは少なくても普通の3秒よりも長く発光して飛んでいたり,飛ぶ速度が速いことを表しています。いわばメスを探しながら飛ぶという迷いがないメスのホタルの「いさぎよさ」というものが感じられる写真です。

今日は一匹のホタルの「いさぎよさ」が感じられる写真をお送りしました。
ホタルの後半の時期はこれからです。


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