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未来へのスタンス

長沼 271-2s
朝日差し込む

今年も残すところあと二日。
今朝の伊豆沼も美しい夜明けになりました。
12/26現在の伊豆沼・内沼にいる鳥は次のようです。(情報は こちら )
  ガ ン類   57,575羽
 ハクチョウ類 1,170羽
 カ モ類     2,221羽
 合  計    60,966羽

 10万を越えていたガンは半分近くまで減りました。蕪栗沼や化女沼へ分散していったようです。これは例年のことです。しかし見た感じでは化女沼はいつになくガンも入り込み,1000羽を超えるシジュウカラガンと相まってにぎやかになっていました。
ハクチョウは4000羽を超えていましたが,寒気が早まったことで南下していきました。随分減ったなあと思います。雪が降って解けていませんから餌探しも大変そうです。


 さて今年も終わりと言うことで,今日は本を取り上げて自分なりのこれからのことについても書いてみたいと思います。

今日の本
哲学の自然 (atプラス叢書03)哲学の自然 (atプラス叢書03)
(2013/03/08)
中沢新一、國分功一郎 他

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3.11の大震災以来,私たちのパラダイムは大きく変わらざるをえなかったでしょう。
以来私たちは,いつ何があるかわからないという時代に生きていると改めて知ったのでした。しかし,現実はすべて他人任せにして,反対だけを唱えても意味がありません。

今だに原発再稼働を止められないのはなぜかと,いらだってしまいます。
それは,自分の中に原発はだめだと思いながら,それに対して確かに答えられるだろうかという不安があるからです。
しかしどう見ても私たちの今の生活は昼も夜もある分だけエネルギーを使い果たして,需要があるからと言って,消費を無限に伸ばしていく方向でものごとが動いていることは誰もが認めると思います。欲望は正しい。欲望を満たす消費者は正しいのだという論理が果てしのない資本主義自由競争を加速させている訳です。まさに「離散無限」というひたすらに膨張し続けるパラダイムの中に皆がいるわけです。膨張すればするほどその世界を維持していくエネルギーが必要になります。その中での3.11は私たちに何を教えたのか。忘れてはいけないのです。「離散無限」や「自己増殖」という限りなく商品という資本を増殖させることにストップがかかったのです。核エネルギーはこの離散無限のシステムを作った後で制御不能に陥ったのです。

天皇誕生日 796-2s
ベニマシコ ♀

こんな中で原発再稼働に対して,私たちはどんなスタンスを持つべきなのでしょうか。もうやめられないからやめられないではいけないのです。

じゃあ自然はどうなのでしょうか。生物の形態や機能の進化を辿ってみるとおよそ生物は進化の過程を経て,最適化に向かっていると考えられます。人間も生物ですから,脳の中で作り出される心の形は,自然の中で作り出される生物の形態や機能の進化と少なくてもアナロジカルに「最適化」に向かっていると思いませんか。自然の形が人間の生きる形を指し示しているのです。限りなく欲望を無限に充足させていった生物はどうなってきたか。また適応に向かう生物はどんな戦略をとってきたのか。そこに今の「離散無限」というシステム,つまり原発を止める智恵があると思います。人間と自然の「最適解」を目指すことで3.11以後の世界は思考されていることに早く気づくべきでしょう。

1230伊豆沼朝 387-2s
ハクチョウ 朝の始まり

じゃあ分かったよ。最適解だね。それって具体的にどうすることなのさ。という声が聞こえてきます。
どうするのか。
おもしろいエピソードがあります。ジャック・ラカンという精神分析学者が晩年に自己と他者との間の「最適解」を見いだそうとしていたと言います。そしてそれを数式化するのに自然の中に見いだされている,このブログでも簡単に紹介したフィボナッチ数を使っていたと言います。隣り合うフィボナッチ数の比は黄金比に収束するといいます。自然界の安定した状態にこのフィボナッチ数が数多く出現しているといいます。
 このように自然の隠された原理の中に自然と人をつなぐ「最適解」を求めていくことが,離散無限システムからの離脱を生んでいきます。

化女沼 1378s
今年多く見かけるカワラヒワ

もう一つあります。コホモロジーという考え方です。
例えば5と14のという2つの数字の間には何の関係もないように思えます。倍数でも何でもありません。しかし両方を3で割ると5÷3=1・・・2,14÷3=4・・・2というように一つのことを媒介することで「あまり2」という共通性を見いだすことが出来ます。「一つのことを媒介する」というように書きましたが,これは人間の認識方法に似ている行為です。写真が好きな人はよく分かると思いますが,人間は何かを見るときにあることに注目して見ています。この時,同時に注目しているもの以外のものは見えていても案外よく覚えていないものです。一つのものを注目する「抽象」とそれ以外のものを見ていない「捨象」が,一般的に見るという行為の中に組み込まれています。
このように一見関係のないように見えるものに関係性を見いだせる思考をコホモロジーといいます。一瞬一瞬変わっていく現象の隠されている共通性を見いだすことができれば,「離散無限」というただ量的に積算されていく人生から解放されるのではないでしょうか。
私はこの思考法の魅力を,「市民ケーン」という映画のラストに重ねて見いだします。
新聞王が冨や名声を得た果てに「ローズバット」(バラの蕾)という言葉を残して死んでいきました。「ローズバット」とは何か。残された膨大な遺産の倉庫をカメラがパンフォーカスで動きます。そして彼が子どもの頃に使っていたそりで止まります。そのそりに描かれていた絵がバラの蕾・ローズバットだったのです。金も物も,この世で手に入るすべてのものを手にした彼が最後に自分の幼少時代の母親や家族との楽しい時間を惜しみながら死んでいった。まるで資本主義の末路をアナロジカルに表現した映画でした。
膨大な物に隠されて見えなくなったものたちの中にも,よく見ることで一人の人間の「哀しさ」を見いだすことができる。商品化された中に人の「贈与」というやさしい心情を見いだすことが出来る。コホモロジーはそんな可能性を秘めた,未来への思考を示してくれたように思います。シャーロックホームズ的な思考でもいいかもしれません。

コホモロジーのこころコホモロジーのこころ
(2003/03/25)
加藤 五郎

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えっ。全然具体的じゃないって。
紙面も少なくなってきたので,キーワードを載せておきましょう。
まず思考面は今述べた通りのスタンスで脱資本主義を目指しましょう。何も買わないことです。畑に野菜を植えましょう。本当に必要な食料だけを買いましょう。またそれらを調達するための農家の方と連携しましょう。ただ買うんじゃなく,話をして仲良くなって連携していきましょう。
車は軽自動車でいきましょう。燃費や将来のことを考えましょう。
週休3日で働きましょう。趣味からインスピレーションを得て,仕事に生かしましょう。
必要だと思ったら立ち上がりましょう。声を出していきましょう。返事がなくても軽くノックしてみましょう。あなたの明るいノックの音で眠っていた人の心も起こすかもしれませんから。
そしてまた最適解です。自然や人と「距離」を図ることのできる直感を養いましょう。自分の身体の中にある野生の感覚を鍛えておきましょう。

冬休み1227 499s
エナガ

皆さんにとって2014年はどんな年でしたか。
いつもこのブログを見に来て,コメントをいただいたまあささんをはじめたくさんの方々に感謝します。これからもいい写真が撮れたらと思います。その時にはまた遊びに来て下さい。本当にありがとうございました。
皆さんにとって,来年もよい年となることを心より祈っています。


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