十六夜の月(再掲)

十六夜十六夜の月写る(長沼)

 今日の記事は以前に載せたものです。十六夜の月のことを書こうとして,十六夜の月の写真を探していて見付けました。ご了承下さい。

 日本の名随筆「宙」を読んでいましたら,草下英明氏の「建礼門院右京大夫の見た星空」という随筆があっておもしろく読みました。昔の星空を記録した文は少ないそうです。

 『建礼門院右京大夫集』より,その部分の訳だけ載せます。
[詞書] 十二月一日頃だったろうか、夜になって、雨とも雪ともなく、ぱらぱらと落ちて来て、叢雲があわただしく往き来し、すっかり雲に覆われはしないものの、ところどころ星が消えたり光ったりしている。私は衣(きぬ)を引き被って横になっていたが、夜が更けた時分、丑二つ(午前二時半)頃かと思った時、衣をどかして空を見上げると、みごとに晴れて、薄藍色の夜空に、異様なほどの光を放つ大きい星々が、いちめんに現れていた。非常に心惹かれるさまで、縹(はなだ)色の紙に、金などの箔を散らしたのによく似ている。今夜初めて見たような気がする。今までも、星月夜は見慣れてきたけれども、これは折も折とて、格別な気持がするにつけ、ただ物思いに耽るばかりである。
月をこそながめなれしか星の夜の深きあはれを今宵知りぬる(家集252)

[歌] 月を眺めながら物思いに耽ることは、これまでもし慣れてきたけれど、このような星空の夜の深い情趣は、今夜初めて知った。
さて,この記述は一体,いつの空を見て書いたのでしょうか。いろいろな説はあるようですが,文治2年,1187/1/12(ユリウス暦)で星図を見てみました。場所は琵琶湖のほとり坂本,時刻は「丑二つ」午前2時前。

星図1187
1187/1/12の星空
0.6等の土星,-2.1等の木星,-0.05等のアークトゥルス,0.98等のスピカなどが豪華に並んでいます。天気が優れなかったと書かれていたことから,真夜中に飛び起きて見た,この星空はきれいだったと思います。しかし,825年前の星が再現できるとは,ステラナビゲータというソフトもおもしろいですね。

沈む三日月沈む三日月(再掲)

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