賢治の遺志を継ぐ人たち

雨晴れて 092-2gs
水面から生まれる星たち-伊豆沼-

一日続いた雨音を聞きながら休み,今朝は夜明け前にふと起きると美しい星空でした。
あまりの美しさに星空を見に出かけました。

さて今日は9月も終わりですから,夏辺りから考えていたことを書いてみます。また,脈絡もなく話すので適当にお読み下さい。

先週,新庄で行われた劇「土に叫ぶ人 松田松田甚次郎-宮沢賢治を生きる-」を観に行きました。つくづく宮沢賢治の訓(おし)えを貫いて,一生小作人として働き続けた松田甚次郎のひたむきな生き方に感動を覚えました。素晴らしい人物がいたものです。一体どんなきっかけで教師をやめて羅須地人協会にいた賢治と松田は知り合ったのでしょうか。
1927(昭和二)年2月1日の岩手日報の夕刊に,写真入りで宮沢賢治の羅須地人協会の活動の紹介が掲載されました。盛岡高農の卒業を前にして松田と須田仲次郎の二人は旱魃で苦しんでいた赤石村を慰問に訪れました。その折,新聞を読んでいた二人は先輩の31歳になった宮沢賢治を思い切って訪ねたのです。甚次郎18歳になったばかりでした。昭和二年の三月八日午前11時半と記録にあります(堀尾青史「年譜宮沢賢治伝」)
その時,賢治は「小作人になれ」「農民劇をやれ」と教えたといいます。甚次郎は,代々地主の家でありながら賢治の教えの通り,父から田んぼを借りて掘っ立て小屋を建てて小作人になって働き,農民劇をつくり次々と賢治の教えを実行していきました。

このような甚次郎を見ていると,私は賢治の親友藤原嘉藤治を思い出すのです。音楽の教師で一流でありながら賢治の死後,彼は職を辞し,賢治全集に力を入れ,終戦の年,49歳で岩手に帰り,生まれ故郷の紫波郡水分村の東根山麓に開拓で入植しました。爾来81歳で死ぬまで土にまみれた人生をおくったのです。あのハンサムで音楽の教師として秀でた藤原嘉藤治がですよ。これもまた賢治の遺志を継いだのだと思います。

雨晴れて 083-2gs
霧に滲む

ところがこの昭和初期という時代は社会に対しこのような戦いを挑んでいった農民たちのエネルギーに満ちた時代だったのです。私は宮城県に住んでいますが,この頃の農民運動記録がすごいのです。以前私は日本一の地主,前谷地の齋藤善右衛門に挑んだ「矢後利明」の記事を書きました。彼は死んだら齋藤善右衛門に睨みを利かせるために山の頂上に埋めてほしいと言って死にました。彼の墓はまだのの岳山頂にあります。(その矢後利明の記事は こちら )

そして最後に賢治に戻り,「雨ニモマケズ」のモデルと噂される花巻出身の斉藤宗次郎がいます。彼の行動力と一途さにはあの内村鑑三でさえ花巻まで来て,必死になだめた程の逸材です。花巻の教会で賢治と宗次郎は知り合ったのかもしれません。

夏頃からずっと賢治の遺志を継ぐ人に目を向けたいと調べていますが,次から次へと繋がっていきます。
例えば,松田甚次郎と吉田コト,住井すえ,増子あさの関係などを辿ると,その人間性の素晴らしさと相まって時代が要請した全国規模まで広がる組合運動はもう抑えられるものではありませんでした。賢治の人柄もまた魅力ですが,賢治に負けない程の情熱をもった人々がたくさんいました。私たちはできるならそんな無名の偉人を探し続けたいものです。



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この頃の伊豆沼の朝

水曜朝 032-2s
昨日27日の伊豆沼の朝

やっぱりよく晴れた朝は行ってしまう伊豆沼です。
よく晴れた朝は霧が立ち,朝が一段と美しくなります。
しかしそれを写真で再現しようとするとどこか空気の襞あたりが暗くなるのです。すると全体に陰翳のコントラストがめりはりのように生まれてしまう。それが光の飽和した朝を幾分か変えてしまっています。ただ明るくてもいけないのです。霧の粒子の一つ一つに光が反射して飽和していく光が撮りたいわけです。

水曜朝 074-2s
昨日27日の伊豆沼の朝

草むらの奥にサギやヨシゴイなどがひしめいています。これはどちらかというと,暗さの中に入ってきた光が朝を告げている美しさです。こちらは光が少ない面積で光の存在が確かめられる写真です。この場合は黒をしっかり出したいのです。



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タヌキ物語

お彼岸日曜 127-2s
タヌキ発見

ある朝のことです。
タヌキが道を歩いていました。
少しよろよろしています。どうしたのでしょう。

お彼岸日曜 138-2s
ふらふらとするタヌキ

よろよろと歩いていると
とうとう動かなくなってしまいました。

お彼岸日曜 160-2s
こちらにやってきます

こちらにむかってきます
しかし,またうずくまって動かなくなりました。
すかさず,なんとカラスがタヌキに近づいてつついたのです。

お彼岸日曜 179-2s
カラスが見つめています

タヌキは怒って,カラスを追いかけ始めました。
意外と元気です。
しかし,カラスはじっと近くに留まってタヌキの動きをみつめていました。
カラスが「カアー。カアー」と鳴くと,しばらくして仲間の声が答えます。いつの間にかカラスがタヌキを囲むように留まっています。

お彼岸日曜 182-2s
カラスが見つめています

タヌキは怒って,カラスを追いかけ始めました。
意外と元気です。
しかし,カラスはじっと近くに留まってタヌキの動きをみつめていました。
カラスが「カアー。カアー」と鳴くと,しばらくして仲間の声が答えます。いつの間にかカラスがタヌキを囲むように留まっています。

いつの間にかカラスの仲間が来ていました。

カラスは四方八方から答えています。
そしてしばらくすると一羽また一羽と増えていたのです。
私は動かないタヌキに栗の実をあげましたが,食べる様子はありません。かなり衰弱しています。
カラスがねらっています。
私はカラスを追い散らしました。

お彼岸日曜 197-2s
タヌキ。踏切にやってくる。

タヌキがカラスを警戒しながら動き始めました。
踏切までやってきましたが,しばらく考えて結局渡らずに引き返しました。

お彼岸日曜 208-2s
タヌキがとぼとぼと歩いています。

カラスに狙われています。
私はタヌキの近くに留まりました。
やがてタヌキは稲刈り後のたんぼに消えていきました。
元気でいるかしら。


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