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さんぽ道の音

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さんぽ道

林の中のさんぽ道を歩いている時だった。
パチンパチンと小さな爆竹を鳴らしたような音がする。何だろうと見上げると、春の林から見える薄い青空に伸びる枝枝に小鳥がいるわけでもない。しばらく立ち止まって音の正体を突き止めようとしばらく待った。

するとパチンとして何かが枝に当たる乾いた音がして、林の枯葉の上にカサッと落ちた。と、まもなくまた同じようにパチンとして幹に当たる乾いた音がして林の底にカサッと落ちる。やがてその音が次から次へと続き、3分くらいすると忘れてしまったかのように音は止んで世界の奥にある遠くの竹藪をかすかに揺らす風の音などが聞こえてきた。林の底に落ちた音がした辺りを探ると、果たして見つけた。フジの実であった。大きな房のようになっていたフジの実が春を感じて中にある種を自分で飛ばすためにはじけるのであった。種がはじける音が林に響いていたのであった。春を感じた実が空気の乾燥の具合や湿度、日数などから自動的に種を発芽させようとはじけさせる技が今日の林で響いていた音だった。
植物などは自分で移動することが出来ない分だけ、動物や風等に依存すると言うが、そんな依存なんてことは動物から勝手に見た偏見だと感じた。植物には植物の積極的な戦略があってこそこの世を覆うほどに繁栄していることは事実でしょう。
林の中で聞いた実がはじけて種を飛ばしている音はなかなか大きい音だった。その音を聞きつけて飛んでくる鳥がいたら、と思ったが鳥は集まってはこなかった。

春の温かい林の中の出来事だった。
ちなみに拾ったフジの黒い種を湿らせて部屋に置いたら三日で芽を出した。これも驚きだ。


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