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新・遠野物語-一人一文字「雨ニモマケズ」2-

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大川小学校の壁画で「雨ニモマケズ」

写真の中の「雨ニモマケズ」の作品は子どもが一人一文字ずつ書いて出来上がったものです。
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」は298文字全55行からできています。子ども一人が一文字ずつ好きな色で書いていくと総勢298名の子どもの手によって完成した作品になります。文字も行替えもすべて:賢治が「雨ニモマケズ」を残した手帳通りにしました。子どもたちは時に真剣に,時に楽しく,時に笑いながらこの作品を書いてくれました。折角書いてくれたこの作品を写真として残したいと思い,新遠野物語シリーズの一環として「一人一文字雨ニモマケズ」を始めることにしました。
今日はこどもの日です。
子ども達によって完成した「雨ニモマケズ」が合う場所はどこだろうと考えていました。そして賢治の壁画が残っている大川小学校はどうだろうと思いました。大川小学校は東日本大震災の津波によって多くの子ども達が犠牲になった,あの小学校です。
思い出すだけで心が痛くなりますが,犠牲となった子ども達や先生方,そして地区の方々のことを忘れないためにも,もう一度当時の様子を振り返りましょう。
2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)に伴って,津波がおよそ50分経った15時36分頃,新北上川(追波川)を遡上してきました。津波は,河口から約5kmの大川小学校に押し寄せ,避難を始めていた児童78名中74名と教職員10名を無残にも飲み込みました。この時,学校に避難してきていた地域住民や保護者,スクールバスの運転手も死亡してしまいました。

2014年(平成26年)3月10日、犠牲となった児童23人の遺族が宮城県と石巻市に対し、総額23億円の損害賠償を求める民事訴訟を仙台地方裁判所に起こした。石巻市と宮城県は控訴した。
2016年10月26日、仙台地方裁判所(高宮健二裁判長)は学校側の過失を認定し、23人の遺族へ総額14億2658万円の支払いを石巻市と宮城県に命じた。
この控訴審判決に対し,石巻市議会は5月8日に賛成多数で最高裁判所への上告を決定し,県と共に5月10日に上告したが,2019年10月11日までに10月10日付で上告が退けられ、2審仙台高等裁判所判決が確定した。

私には犠牲となった子ども達や地区の方々の力になれなかったという後悔がいつも心のどこかにあります。
千羽鶴を届けたときにも地区の方が献花を整えていました。その方が「犠牲になったのは子ども達だけでないよ」と言っておられました。そこで地区の供養碑を見ると生後二か月ばかりの赤ちゃんも犠牲者の名簿にありました。暗然とした気持ちになりました。


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風吹く野での「雨ニモマケズ」

私が持っているこの「一人一文字「雨ニモマケズ」」と大川小学校平成十三年度卒業生の皆さんの卒業制作とコラボさせてみたい。それが津波の犠牲となった子ども達にも供養になるのではないか。そう考えました。

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大川小学校階段

撮影中に大川小にいらしていた方々に作品が風に飛ばされないよう手伝ってもらったりしました。
ありがとうございました。
この写真がアップできて,たくさんの方々に見ていただく機会ができたことに感謝します。


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