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ホタルの季節を迎えて-撮影の思い出-

天の川ホタル
天の川ホタル

私が初めてホタルと星をコラボさせようとして撮った一枚です。今から十年以上前の写真です。人一人がやっと通れる程の田んぼの畦に三脚,ポタ赤,カメラと寝そべって泥だらけになり画角を決めて撮ったことを思い出します。この時から毎年ホタルと星の組み合わせを模索して時間だけが過ぎました。ホタルが出過ぎる年もあったし,不作と言われる年もありました。しかしむしろ群舞よりも夜中にたった一匹のメスのホタルがゆっくりと川を遡っていく姿がいいのです。また月も満ちていない細い光が静かに降り注ぐ中のホタルもいいものです。

今日は今までのホタル撮影のノウハウを,撮り始めの時期の写真で綴ります。

50分間の軌跡
50分間の軌跡

撮影はいつも一人です。人が居ると集中できません。カメラも一台だけです。2台では中途半端になります。人を案内することもありますが,そんな時は自分は写真を撮りません。撮影場所の選定が一番大切です。前日のホタルの出方を見て,頭の中で構図をつくって決めておきますが,暗い中,急遽撮影場所を変えたりはしません。あくまでロケハンや前日の出方を基にする予定通りの撮影場所で頑張ります。成功することもあれば失敗することもあります。写り込む星とホタルとのバランスが構図に大きく関わってきます。レンズは超広角,画角180°ですべてを写し込みます。その撮影場所が決まると次に試し撮りです。構図を少しずつ調整していきます。露出が決まればあとはカメラの自動撮影にまかせて撮影することがこの頃は多くなりました。カメラは水面すれすれにセットします。カメラが沈(ちん)したこともありました。気が付いたらレリーズが水に沈んでいることもあります。気が付くとさそり座のアンタレスがかなり高くなっていて,それで随分と時間が過ぎたことに気付かされます。

天の川に帰るホタル
天の川に帰るホタル

この写真は星を流さないようにポタ赤にカメラを載せて20mm相当で撮っています。なかなか沢沿いは木々に囲まれていて北極星を探すことは難しい場所が多いです。かすかにでも北極星の位置が分かる場所という条件が付くかもしれませんね。絞り込みすぎると星の数が減ってきますので開放か,開放から一絞りで撮ることが多いです。比較明合成が楽に思えてからは流して撮ることが多くなりました。ホタルの動きの変化と星の動きが一画面上でバランスが取れると嬉しくなります。この時,カメラに興味を持ったホタルがレンズに留まったり,レンズをなめるように飛ぶと画面の光に遠近感が出ておもしろくなります。

いた
ガードレールに留まっていたゲンジボタル

一匹のホタルを撮影する場合は,ライトが必要になります。私の場合すべてマニュアル撮影ですがマクロレンズに更にクローズアップリングを2個又は3個付けます。リングライトを半分または減光点灯させてピントを合わせていきます。この時には藪でも,蜘蛛の巣でも,蚊の攻撃も怖れません。ライティングは試行錯誤でした。最初は高価な接写用ストロボを使っていましたが,安価なリングライトでも慣れれば撮れるようになります。むしろ安いリングライトで照明しておいて通常撮影の設定で撮った方が楽かもしれません。ただし,暗い中のピント合せはやはり1mm単位のずれで集中しないといけません。ヒメボタルは更に小さくなりますが,撮れない訳ではありません。試行錯誤を繰り返し自分の満足できる撮影方法をみつけていきましょう。

100分の軌跡
100分の軌跡

合成を行う場合,まず一枚を自分の納得する明るさや黒つぶれをなくし,色を再現して画面を調整してから合成します。するとイメージに近い写真ができるでしょう。また撮影段階に懐中電灯などで補助照明を施して最終イメージに近づけておくことも可能です。この場合,あんまり細かく照明を当てすぎると仕上がった写真がアンバランスなものになります。まず夜の写真なので暗がりも大切なのです。合成を嫌う人もいます。一枚撮りでは外灯や外灯が当たっている箇所が著しく露出オーバーになります。ですから構図の中にそういった所がないようにしておいてから撮影に入ります。

この記事は続きます。


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