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どさっと落ちて・・・

伊豆沼 198-2s
ハスの花にどさっと落ちたチャバネセセリ

7/14数時間だけ陽の光が差した伊豆沼にいます。

ハスの花の写真を撮っていたら,どさっという音とともにチャバネセセリがハスの花に落ちてきました。
シャッターを押した後,私は植物とコンチュウの関係の妄想にとらわれ,しばらく勝手な夢想を繰り返したのです。

昆虫やハチ類がどさっと花の上に不器用に落下するという光景は,実は白亜紀辺りから変わらない景色なのではないだろうかという夢想です。

実際こんな光景を私は今まで何回か見てきました。ホオノキに落下するコンチュウ,モクレン科の花に落下するコンチュウ。そしてハスの花に落下したこのチャバネセセリ。

いずれも古代からの花にこんな形で不器用に落下する形で受粉を可能にしてきた植物と送粉者(ポリネーター)との関係です。白亜紀は地球が一変して顕花植物の時代になったときでした。
この時期の見物はなんと言っても顕花植物(花を咲かせる植物)が生息域を急速に広げたことである。その拡大には、ハチやアリ、甲虫といった昆虫が力を貸していた。モクレンやイチジク、サッサフラスは、シダ類や針葉樹、イチョウ、ソテツをすぐに数で圧倒するようになった。
                           「ナショナルジオグラフィック 白亜紀から引用」
この時代の顕花植物の特徴は,花は大きく,上向きで雌しべや雄しべを大きく発達させ,大型の飛翔に不器用であるコンチュウでも花の上にどさっと乗れる植物が多かったのではないだろうか。さらに個体を大型化させることで進化してきたと思います。

下の写真は福島県広野町のコニアシアン期(約8900万年前)の地層から得られた県白亜紀のバンレイシ科の花化石の再現イメージです。(SPring-8が白亜紀における被子植物の初期進化群を解明する 高橋 正道 新潟大学大学院 自然科学研究科 からの引用)
バンレイシ科の花化石
再現イメージの花は網を濾して取り出された化石ですから小さいものになりますが,やがて古代の花が大型,上向きに進化するという特徴をよく表しています。この特徴は送粉者,花粉を運んでいくコンチュウや鳥の進化と同調しながら現代まで進化を続けていると言っていいかもしれません。飛ぶことに不器用な甲虫類もどさっと落ちることを想定した古代の花の造りは受粉することをたやすくすることに役立ち,実に巧妙です。

多分この問題は花と送粉者(ポリネーター)の関係の進化を解く視点になるのでしょう。私は研究者ではないので詳しくは分かりませんが,論文を読んでみたいなと思っています。

ハスの上にどさっと落ちたチャバネセセリを見たことで,想像は白亜紀まで飛んだ昨日でした。


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