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信西死ス

1103-1-10s.jpg
今年見た思い出の空(栗駒山11月)

今年も押し詰まり今年のベスト10などが出てくる時節です。
私の今年のベストはやはり栗駒山空を見たことでしょうか。やっと雲のない空を撮影できました。

さて今日は空がらみで本を読んでおもしろかったことから拾い出してみます。

その本は「日本の名随筆 別巻47 「座」藤井旭編」です。
星座 (日本の名随筆)星座 (日本の名随筆)
(1992/06)
藤井 旭

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この本の中に藤井旭氏が書いた「平家物語周辺の星」という話があり,以前(2012.9.2)載せた「建礼門院右京大夫の見た星空」(その記事は こちら )と同じような話の設定です。

その話に依れば,治承元年12月9日(1159.12.9),しかし太陽暦だと1160年1月9日になるようですが,平清盛が熊野詣に出かけた隙をついて、藤原信頼、源義朝ら反信西派は院御所の三条殿を襲撃するという前兆を信西が空を見て知ったというのです。

「信西,九日(1160.12.9)の午の刻(ちょうど昼間の正午あたり)に白虹日をつらぬく」

白虹は「日暈(ひがさ)」のような現象を差すのでしょう。雲が出て太陽の回りに輪ができることです。
この日の空の様子をステラナビゲータで再現すると次のようになります。

11600109午
1160年1月9日信西の見た空

太陽があり,この太陽に日暈がかかります。そしてその近くには天王星や水星がありますが,もちろん昼間ですから見えないでしょう。
そして水瓶座,金星(-4.2等)魚座となります。星座絵をつけてわかりやすくしてみました。そして太陽の南に月齢28の月があります。

さて,この天変を悲劇の予兆と読み,信西は身の危険を感じて奈良へ身を隠すことになります。日暈が不吉な出来事の予兆だと受け取られていたのでしょうか。とにかくも信西は逃げて助かったのです。

栗駒星 449-2gs
夏の思い出ベガ,栗駒山に沈む

また空を見て,三条殿が襲われたことを信西は確信します。

「木星寿命豕(し)にあり」
寿命を司る木星が「豕(し)」の方角にあるという意味です。豕(し)の方角は北西から少し北の方角を言うそうです。その木星が水瓶座にかかっているということです。この水瓶座は高貴な人を意味しています。三条殿のことです。

しかし当時の空を再現してみても,木星が水瓶座にかかることはありませんでした。読み取り方を間違えたのかもしれません。

20131102-栗駒星 287-2s
信西は逃げることはかなわずと入定(生きながら地中に埋められる)に入ったそうですが,掘り起こされさらし首となりました。


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