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1/26伊豆沼からイヌワシを考える

自鏡山 320-2gs
1/26今朝の伊豆沼

今朝の伊豆沼は暖かく,気温2℃。暖かい昨晩から濃い霧が出ていて朝9時前まで残っていました。
太陽が出て,濃い霧が消え始めた8時頃から幻想的な景色が広がりました。

自鏡山 127s
1/26霧の朝

さて今日は,昨日の鳥についての講演内容をおさらいしながら,自然のことを考えてみたいと思います。
講演の題名は「野鳥と森林の危機-小鳥やイヌワシとの共存-」由井正敏氏の講演です。

イヌワシは宮城県にもいるので楽しみだと思ったらもう翁倉の観察記録では確認できなかったそうです。つまりもう宮城県では繁殖実態はないと言うことになります。しかし翁倉以外で3ペアが確認されました。ゴールデンイーグル(イヌワシのこと)は宮城県では絶滅寸前です。ベガルタ仙台のイメージキャラのゴールデンイーグル(イヌワシ)は地元で絶滅寸前です。

それではなぜイヌワシはいなくなったのか。40年以上も岩手県で観察データを取ってきた由井氏は原因を「が荒れてきた」ことが原因だとつきとめました。特に幼令人工林(若い林)や低木草地が減ってきたことがイヌワシの生息を困難にしたことらしいのです。イヌワシの餌はその半分が野ウサギだそうです。重量で見れば野ウサギが餌の7割も占めることになるそうです。その野ウサギが生きる低木林や草地がなくなってしまったからです。もともと野ウサギは明るい林にいるわけです。しかし人工林のスギやヒノキの暗い林しかなく,その暗い林が日本国中にあって,殆ど間伐もされず造林もしなくなり管理もされず放置されているのが現状でしょう。牧草地も放置されたのは酪農そのものも衰退したこともあるでしょう。

自鏡山 048s
今朝のマガンの飛びたち

日本の木材を使うよりは安い外国材を輸入し,家を建てた方が安上がりになるわけです。国内の餌を買うよりは輸入した安い餌の方が採算が合うということは今や農業をやる上での常識のようです。バーベキューするのに炭を買えば国内産より輸入品だったという,そんなことは私たちの生活の中でも山ほどあります。

結果山は荒れ,管理するのも伐採するのにも金がかかるということであまり山に手を入れなくなったわけです。暗い林の弊害はいろいろあります。下生えがなくなり日の光も差さなくなり,雨が降れば表土が流れ,真っ暗なスギ林は人間でさえ怖いですから当然餌もないので鳥も獣も入ることはなくなります。

自鏡山 171s

餌もなくなり,林の中にも入れなくなったイヌワシは巣を放棄することになるでしょう。
イヌワシの動向予測がパンフレットに載っていました。
・イヌワシの親の生存率S=0.95/年
・一つがいの年間メス産卵数B=0.075
・親になる年数A=5
・親になるまでの生存率L=0.319
・個体群増加率λ=0.976
このままだと30年で52%減,50年で70%減となります。減り続けるのを防ぐにはB=0.3135かL=0.667にする必要があります。


自鏡山 501s
そこでどうすればいいのという話です。
人工針葉植林の列状間伐を進め,山林に光を入れればいいんです。そこに落葉樹の生育を許し,土壌をつくり鳥や獣を呼び寄せるといいんです。間伐の方法次第で野ウサギが翌年から増えていくことは実験によってわかっています。イヌワシを生存させるためにはある程度の餌を確保できる面積が必要です。由井氏は列状間伐にすることで可能面積が広がると言いました。


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