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青空に消えていく声『灰色の北壁』

 夢の中でそっと誰かに呼ばれて,目が覚めた。
 誰の声だったのか。目覚めたときには覚えていたはずだった。暗闇の中には,その声がまだ丸く残っている。誰の声だったのか。囁くような懐かしい声がわたしの身体を包んだのだった。なぜ夢から呼び戻されたのか。それもその声によって・・・。夢の続きを止めた声は,わたしの名前を呼んだ。
雪煙上がる丘
 佐沼小学校のジョイントコンサートに行った。
 こどもたちの合唱の声に,夢の中で呼ばれた声を思い出した。とても懐かしい声。こんな声を忘れていた。どこかはかなげで,かよわいようで,輪郭がある。人間の感情にとても似ている。夢の中から聞こえてくるような気もする。こんな魅力的な声を聞いたことはなかった。そういえば,声を楽しみながら聴くことがなかったのだ。わたしは,その人の声を聞いて,あまりに,その意味を聴き取ることに慣れすぎてしまっていたのだ。声は誰かに発せられるためだけにあるのではない。自らの気持ちを囁き,歌い,青空に消えていく声もあるのだ。すばらしい声だった。
 第三部の演奏と合唱のジョイントは,音楽を楽しむ明るい雰囲気に満ちていて,幸せな気持ちになった。
佐沼小学校ジョイントコンサート
今日の本
『灰色の北壁』真保裕一 講談社
灰色の北壁灰色の北壁
(2005/03/18)
真保 裕一

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 真保裕一の名を知ったのは,『奪取』だった。偽札づくりの話だったが,とてもおもしろかった。そして山を描いた『ホワイトアウト』を書いた人なら『灰色の北壁』もおもしろいだろうと思って買った。
 この小説を読んで,思い出したのがエベレストに消えたマロリーのことである。マロリーがエベレストに登頂したのか,しなかったのかは,85年がたった現在でも謎のままである。1924年のことだった。マロリーの遺体が発見されたのはつい最近の1999年である。その遺留品の中に登頂を決定づけるものはなかったという。マロリーはコダックのカメラを持って,登った。そのカメラが見つかれば頂上での写真が証拠となるはずだ。しかし見つからなかった。
 『灰色の北壁』でも写真が鍵となっていた。
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コメント

Re: 寒さの中にも

あたたかいコメントありがとうございました。うれしいです。
見ていただいてありがとうございました。これからも心に残る写真を撮っていきたいなと思っています。
> 「自らの気持ちを囁き,歌い,青空に消えていく声」

このことばを受け取っていただいたことがほんと嬉しいです。
>
> 宮沢賢治さんが好きで、いつかイギリス海岸に行きたいと
> 思っています。
> 鉱物や化石が好きなのですが、賢治さんの世界には
> 石から入りました。

私も宮沢賢治が大好きです。波長が合うというのか,気が合うんです。私も一時期結晶採りや化石採りに走り回っていたことがありました。機会があればまた行きたいなあと思っています。またお手紙ください。

寒さの中にも

はじめまして!

雪の中で風に吹かれる1本の木、そして太陽、
厳しい寒さの中に美しさを感じる画像をありがとう
ございました!

「自らの気持ちを囁き,歌い,青空に消えていく声」
胸の中に浸み通っていく言葉ですね。

宮沢賢治さんが好きで、いつかイギリス海岸に行きたいと
思っています。
鉱物や化石が好きなのですが、賢治さんの世界には
石から入りました。
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