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叢中の声『山月記』

おっとち,ちょっとまって
カワセミくんうなだれているカワセミくん

「叢中の声」とは,草むらからの声という意味で,『山月記』の主人公,李徴が獣の虎と化し,再会した親友に自分が獣と化したその姿を恥じて見せなかったことを言っています。
 『山月記』を再読して,その直接的な表現に感じ入りました。

「全く何事も我々には判らぬ。理由も分からずに押付けられたものを大人しく受け取って,理由も分からずに生きて行くのが,我々生きもののさだめだ。」

 はっきりとこのように断じて,生きていくことを,若いときの我々は苛立たしく想いながら悶々としていたのではなかったでしょうか。写真にも,もっとダイレクトな感情を求めていたように思います。虎と化した李徴のように「白く光を失った月を仰いで,二声三声咆哮(ほうこう)」しようではありませんか。

今日の本
李陵・山月記 (新潮文庫)李陵・山月記 (新潮文庫)
(1969/05)
中島 敦

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