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三次元の哀しみ 賢治の認識論

星2-827 007-2s

下流の方の川はば一ぱい銀河が巨きく写ってまるで水のないそのままのそらのやうに見えました。

深山牧場 053s

それは四つに折った はんかち はがき ぐらゐの大さの緑いろの紙でした。
「これは三次空間の方からお持ちになったのですか。」車掌がたづねました。
それはいちめん黒い唐草のやうな模様の中に、おかしな十ばかりの字を印刷したものでだまって見てゐると何だかその中へ吸ひ込まれてしま ってまた新しい世界の中へでも入るやうな気がするのでした。
「おや、こいつは大したもんですぜ。こいつはもう、ほんたうの天上へさへ行ける切符だ。天上どこぢゃない、どこでも勝手にあるける通行券です。こいつをお持ちになれぁ、なるほど、こんな不完全な幻想第四次の銀河鉄道なんか、どこまででも行ける筈でさあ、あなた方大したもんですね。」

星 043-s

「ありがたう。私は大へんいゝ実験をした。私はこんなしづかな場所で遠くから私の考を 人に 伝へる実験をしたいとさっき考へてゐた。お前の云った語はみんな私の手帳にとってある。さあ帰っておやすみ。お前は夢の中で決心したとほりまっすぐに進んで行くがいゝ。そしてこれから何でもいつでも私のとこへ相談においでなさい。」

044s.jpg

泣きながら目覚めた朝
光によって呼び起こされた
影によって夢だと知った
きれいな音でさへこの世に引き戻すレクイエムとなる
あらゆるものすべてが
旅立つための
とうめいな食べもので、とうめいな水
それを知った時には哀しかった
いっそ隔てているものを消し去ることができたのなら
あの人は私の前に立っていたのに


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