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マイ アンソロジー「桜褒め」

桜星 009-2tri-s
桜褒め

時行神社の例大祭が終わり,午後は230年記念イベントだった。
私の講演が終わり,次にコカリナのコンサートを聴いた。桜の木でつくったコカリナの演奏は桜の写真を撮る私にとって新鮮な驚きがあった。桜の声を聴いたからだ。とてもよく伸びる音だった。桜の花を咲かせている時には幾分小ぶりの色合いの濃い美しい花を咲かせていただろうとその音から想像できた。すると次の瞬間には桜が最も花実(はなみ)を多くつけた堂々とした桜の木が思い出された。散り際もまた一斉に,見事なまでに夜の中に散っていくのだった。星の瞬きが降りてきたのかと思えるほど月の光に冴え冴えとしたゆっくりとした散り方だった。しかし,その一世一代という散り方をした処に人も獣もいなかった。ほうほうとフクロウの鳴く音だけが聞こえる風もない夜で遠くで沢の音が低く通奏低音のように鳴っているだけだった。静けさの重圧が霧となって降りてくる気配が感じられる夜だった。

私の桜の写真を見ながら桜のコカリナを演奏したらなんといいだろう。
そんな妄想を抱(いだ)いた。


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