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宮澤賢治の弔辞

今朝結氷
今朝3寒そうな仕掛け
今朝2遅すぎる出勤
今朝5凍り付いたハス

 今朝も寒かったです。
 昨日から今日にかけて,亡くなった友だちの葬儀に行ってきました。いい友だちだったのに,事故でした。
 なんだかいろいろ考えてしまって,ぼーっとしていました。お別れの挨拶をすることになり,頭をめぐらしていると,ふと石川善助が亡くなったときの宮澤賢治の弔辞を思い出しました。他の誰とも違っていて,そして格調高い弔辞です。賢治でしか書けない文です。石川善助の死後,出版された『鴉射亭随筆』の復刻版に,賢治の弔辞が載っています。書き写してみます。
「石川さんを失ってすでに百日を経た。
 いまはもう東京の夜の光の澱も,北日本を覆う雨の雲も,曾つてこの人が情熱と憤懣を載せて,その上を奔った北太平洋もみなこの詩人の墓となった。そこでは分つことも劃ることもいらない。ただ洞然たる真空の構成,永久の墳墓,永久の故郷である。しかもこの詩人の暮銘はうつくしい。一頃に七度衣を更える水平線も,仙臺の町裏の暮れあいに,圓く手をつないで唱う童子らの声も,凡そこの人が高邁の眉をあげた処,清澄の心耳を停めた処,そこにわれらはこの人の暮銘を読む。
 更に曾つてこの人が関心した東洋の伝承は云う。虐げず傷つけざるこの人の如くにして,いまその身清爽ならざるものに非ず。自ら責むるに懇きこの人の如くにして,いま衣にわづらわさるるものに非ず,師父先蹤を敬するこの人の如くにして,諸人の愛敬を得ざるものに非ず。」


素晴らしい弔辞です。晴れた日に,青空や雲影にいる彼に向かって朗読したいと思いました。
友だちよ。安らかに眠れ。

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